給湯器の号数って何? 家庭別の選び方!
給湯器を交換する際、まずチェックしておかなければならないのが「号数」。その家に住む人数やお湯の使い方などによって選ぶ号数は変わります。では、そもそも号数とは何なのか? その意味と選び方を紹介します!
給湯器の号数って何?
普段生活しているとあまり意識しないのに、家庭の中で超重要な役割を担っているのが給湯器! 給湯器がない=水しか使えないということ。つまり、シャワーも浴びられなければ、お風呂にお湯もはれません!
そんな給湯器の交換サイクルが10年~15年程度ということは知っていますか? これを超えて使用していると、突然の故障でお湯が全く使えないなんてことになりかねません。定期的なメンテナンスと交換がおススメです。
10年~15年に1度と、めったに交換しないものだからこそ、給湯器選びでは後悔したくありませんよね。特に、使い勝手や快適性にはこだわっておきたいところ。例えば「台所で洗い物をしていたら、風呂場のシャワーがぬるくなってしまった」というような経験はありませんか?これ、まさに給湯器の能力に関係している部分なのです。
この場合、「号数」を上げることで、解決することができます。号数と言えば、指輪や服、ケーキなどの「サイズ」を表す単位として知られていますが、給湯器の場合は「能力」を示す単位として使われています。
号数が上がるほど、その給湯器はパワフル! 逆に数字が小さいほど、給湯能力は低くなります。家に何人住んでいるのか、いつ・どれくらいお湯を使うのかによって、選びたい号数は変わります。では、どんなふうに選べばいいのでしょうか? チェックしていきましょう。
号数=「水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるか」
さきほど、号数は給湯器の能力を表すと書きましたが、もう少し詳しく書くと「水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるか」という能力です。10号の給湯器であれば「水温+25℃のお湯を1分間に10リットル出せる」ということになります。
注意したいのは「水温+25℃」というところ。10号の給湯器の場合、水温が17℃の時は42℃のお湯を1分間に10リットル出せますが、冬になれば水温は下がるため、より給湯器に負荷がかかります。水温が5℃で42℃のお湯を出そうとすると、10リットル/分の給湯はできなくなります(より少なくなる)。
数字の話が多くなってしまいましたが、ポイントは、給湯器の負荷が高まる「冬」を基準にして号数を選ぶことです。夏を基準に選んでしまうと、十分な給湯ができずに「いまシャワー浴びてるんだから洗い物やめてよ!」なんてことから、家族関係がギスギスしてしまうかも…。
余裕のある号数の給湯器を選ぶことが、快適な生活へのカギですね!
お湯の使用目的は?
「それなら、一番大きな号数の給湯器にすればいいんじゃないの!?」という質問も聞こえてきそうです。ただ、号数を上げることにはデメリットもあります。それはコスト! 給湯器本体の価格はもちろん、ランニングコスト(ガス代)も、号数が上がるほど高くなってしまいます。
つまり、家族のライフスタイルに合った号数選びが重要と言うこと。それを把握するにはまず、「使用目的=何にお湯を使っているのか」をチェックすることです。
一般的な家庭の場合、お湯を使う目的としては湯量の少ない順に
- キッチンの洗い物
- 洗面
- シャワー
- ・浴槽へのお湯はり
といったところでしょう。
キッチンでは5リットル/分、シャワーや洗面では10リットル/分程度のお湯が必要と考えておいてください。お湯の使い方は家庭それぞれで、単身者であれば冬でもシャワーで済ませてしまう人も多いでしょうし、お子さんのいる家庭では夏でも欠かさず風呂にお湯をはる、という家庭も多いでしょう。
お湯を使う目的を確認したら、次に進みましょう!
一緒に住んでいる家族は何人?
次に確認すべきは、家族の人数とお湯を使う時間帯。人数や時間と給湯器の能力に何の関係があるの? って思いますよね。実は、人数が増えても、バラバラの生活を送っている場合には、小さい号数で問題ない場合もあるのです。
あくまで給湯器の話ですが、人数が多くて問題となるのは「同時にお湯を使う」場面。同じ家の中に、同じリズムで生活している人数が増えると、「シャワー+洗い物」や「お湯はり+洗面」などを同じタイミングでこなせないのは不便ですよね。
リンナイのホームページには4人家族が選びたい号数の例が掲載されています。条件は冬場(水温5度)で、シャワー(40℃で12リットル/分)、台所(40℃で5リットル/分)。これを計算すると、シャワー(約16.9号)+台所(約7号)+おいだき=約23.9号となり、この能力を持つ24号の給湯器がおススメ、ということになります。
今使っている給湯器の号数は?
ほかにも、今使っている給湯器を目安として号数を選ぶ方法もあります。「もう少しお湯を使いたいから、号数を上げようかな」といった感じで考えられるので、わかりやすいですね。
では、今使っている給湯器の号数はどのように確認すればよいのでしょうか? これ、実は簡単に確認できちゃいます。その方法は、給湯器本体の「型番」を確認するだけ!
例としてノーリツの給湯器で確認してみましょう。「GT-C2452AWX-2 BL」という型番のガス給湯器がラインアップされているのですが、数字の頭2桁が号数です。このモデルは24号です。
このようにして現在使用中の給湯器の号数を確認し、参考にしながら号数を決めていきましょう!
号数を変える場合はココに注意!
さて、前項を見て「次の給湯器は号数を変えよう!」と思った方に、いくつか注意点を挙げておきます。
まず、号数を上げる場合ですが、これは前述の通りコスト面に気を使っておいてください。本体価格は交換前から目に見えているものなので大丈夫だと思いますが、交換後のランニングコストは、毎月の差は微々たるものでも、1年換算するとかなりの金額になることもあります。
ただし、最近の給湯器は「エコジョーズ」などランニングコストが下がってきていますので、このあたりも考慮に入れて最終的に決めてください。
号数を下げる場合、今までと比べてよりお湯の使い勝手が悪くなるのは間違いないので、もう一度、自分のお湯の使い方を考えて決めるようにしましょう。一人暮らしであれば把握しやすいのですが、家族がいる場合、意外と気付かないところで同時にお湯を使っていることってあるものです。ひとりで決めず、パートナーや子供の意見も反映して判断してくださいね。
号数別の使用イメージ
いきなり給湯器の号数と言われてもイメージしにくい方も多いと思いますので、ここからは家庭用ガス給湯器で良く使われる号数と、その使用イメージを紹介していきます。参考にしてください。
16号の給湯器
16号の給湯器の能力は、年間通してシャワーを使用できるレベルです。シャワーと並行してお湯を使うことが難しいので、独身あるいは夫婦といった1~2人の世帯に向いている給湯器です。
20号の給湯器
シャワーと給湯が同時に使えますが、冬の水温が下がり切った時期ではどちらかのお湯が出にくくなってしまうことも。冬でもシャワーで済ませるような生活スタイルで、2~4人の世帯に向いていると言えます。
24号の給湯器
このクラスになると、冬でもシャワーと給湯が同時に使える余裕のパワーを持っています。冬以外であればシャワー+2箇所の給湯も可能で、4~5人の世帯に向いている号数です。
まとめ
- ☑号数選びは、お湯の使い方と家族の人数の確認から!
- ☑今使っている給湯器の号数は型番でチェック可能!
- ☑余裕のある号数が快適生活へのポイント!